『化粧の日本史 美意識の移りかわり』山村博美

海外のお客様をご案内中、女性の方から意外と聞かれるのが「どうして日本人は肌がきれいなの?」「どうしてfairly whiteなの?」ということです。また、一般人の美白意識だけではなく、芸者/芸妓・舞妓や歌舞伎についてご説明するときも「どうしてあんなに白いのか」という声が聞かれることでしょう。

まず、美意識が時代によって変遷したことを伝える必要があります。これは何も日本に限ったことではなく、世界各地でみられることです。その上で、日本では伝統と現代がうまく同居していることを伝えられると面白みのあるものになるでしょう。

お歯黒やまゆ墨など、浮世絵に典型的に見られるような女性の化粧だけでなく、男性の化粧についても話題は尽きません。なお、注意するべきなのは、お歯黒や眉のそり落としなどは典型的に野蛮さや未開さ、醜さに捉えられがちであるということを念頭においておく必要性です。あくまで「美意識」は社会が規定されるものであったということで、現代の我々も何らかの醜さを背負っているという理解なしには、通訳ガイドとして「日本人が何を美しいと思ってきたのか」を伝えたとは到底言えないと私は考えます。

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