『魂と無常』竹内整一

以前読んだ『日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか』は図書館で借りましたが、前後する形で読書リストとして積んでおりました。自分の興味がこのあたりにあるということがよくわかります。

死生観はツアーの中核に据えるにも、大変面白いテーマのひとつです。と同時に、まとめ方が非常に難しいものでもあります。おおよそ人間というものは自分が生きてきた範囲内を是として思考するものですから、どうしても誤解や勘違いを生む危険も孕みます。日本人の「死」と「死後」の考え方が外国のそれと大きく違ったときに、相手の考えを否定することなくひとつとして提示できるかどうかは語彙力・コミュニケーション力ともにガイディングの醍醐味です。

さて、本書で注目したいのは、最終章の「徒然草」について考察を加えているところでしょう。「つれづれ」とは一体どんな状態なのか。近頃はマインドフルネスやヨガでも注目を浴びていますが、「今ここ」に感覚と意識を集中させる生き方は一生懸命であるとともに余裕のある生き方で望ましいとされてきました。がむしゃらであることと、心にゆとりを持つことが相反しない考えであることが文化に通底していることが解説できれば、禅やお茶・お花についての深い理解へとつながることと思います。

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